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Reflection

毎日の気づき、反省を書き留めて...

僕が投資銀行を選ぶわけ

□緻密さという個性を生かして仕事がしたい

僕が大事な大事なファーストキャリアとして、地獄の投資銀行を選んだ理由としては、第一は仕事の性質が自分によく合うと考えたからだろうか。自分の個性とは何か問われた時、自分が生きてきた20年間を振り返って、それはおそらく「緻密さ」となる。この20年間で、緻密さだけは、他の人とは違うと強く感じてきた。

 

投資銀行では、特にM&Aアドバイザリーの場で、この緻密さが強く生かされると考えている。M&Aアドバイザリーのしごとは、企業のM&Aを執行すること。買収価格を算定し、その条件を決め、緻密なロジックを組んで相手型を納得させる。特に重要な部分は、買収の価格をどうするか。買い手側は当然、買収価格を安く抑えたい一方で、売り手側は、価格をできるだけ釣り上げたい。その交渉を、様々なロジックを駆使してやるわけだが、価格の数字一つ一つに、きちんとして意味を与えて、相手型を納得させていく。企業の命運をかけた交渉を一手に請け負うのは、大きなプレッシャーもさることながら当然面白いだろうし、何より細かい数字やロジックを丁寧に積み上げ、最終的に大きな成果につなげるというこの仕事の性質が、まさしく僕にぴったりだと思っている。

 

人間誰しも、気づきは苦しい時に得るものだ。僕の緻密さは、諸刃の剣だ。以前に経験した広告ベンチャー企業のインターンでは、この緻密さが生きた場面と、逆に生かせなかった場面があった。インターンで、僕は必ず仕事をきっちり行う。どれだけ単純なリサーチでも、きちんとしたデータに基づいて、確かなアウトプットを提出する。一方で、ベンチャー企業が故に、この職場ではかなりセンスのようなものが求められた。

ある時僕は新しいウェブサービスのローンチチームに入れられた。開発するのは、「スイーツポータルサイト」。今はやりのスイーツを紹介するだけにとどまらず、食べ方やレシピ、そして調理に使うと良い料理道具や、スイーツのイベントなど、多くの切り口からスイーツを紹介する。海外には似たようなサイトが多くあるのだけれど、日本にはまだない。これを、やろうと。そのためにまず、海外のベンチマークのサイトを5つピックアップする仕事を振られた。とにかく5つ、ベンチマークを見つけてこいと。この作業は、僕の中ではウェブサービス開発にとってかなり重要な位置を占めると思っており、それだけに、「なぜ5つ(3じゃダメ?10じゃダメ?)なのか」「どんな5種類なのか(アクセス数?記事数?EC売り上げ?)」「なぜその5種類なのか」「全て海外のサイトか、日本の類似のサイトか」そこからしっかりと考えたかった。しかし社長からは、「とりあえず、良いやつを今日中に。」取り掛かりから約2ヶ月でローンチしようという恐ろしい計画のため、とにかく前に進めたかったようだ。確かにある程度の質で、どんどんと物事を前に進める大切さもわかる。ただ、それでは僕の本当の個性は生かされないなとこの時感じた。

 

一方で、投資銀行では、数字一つ一つに対する責任を徹底的に問われる。数字一つが、アドバイザリーを決めるコンペでの勝敗を決する時もある。もちろんスピードも大切だが、まずは徹底して緻密にならなくてはいけない。そしてこの環境ならば、僕はどこまでも戦うことができる。

 

僕の緻密さを表すストーリーの例は、ほとんど尽きることがない。

 

僕は高校時代、部活や文化祭の関係で、大学受験を10月から始めた。志望校は東京大学。受験日までに残された日数はわずか5ヶ月。周囲から絶望視されていた東大現役合格を、僕は持ち前の緻密さを生かして成し遂げた。

まるで奇跡を起こしたかのような書きぶりであるが、やったことはいたってシンプル。5ヶ月後に合格するためのプランを立て、それを淡々と実行した。これに尽きる。しかし、そのプラン立てに、僕の個性がいかんなく発揮されたのだと思う。大学受験で、僕は勉強に頭を使わなかった。いちばん頭を使ったのは、プラン立て。5ヶ月後に合格するために、戦略を練って、5分刻みのプランを狂いなく立てた。その後はそのプランを淡々と実行するだけ。余計なことは考えず、ひたすら数学の問題を解く、歴史の年号を、覚える。こんなことはサルでもできる(これは予備校の数学の先生のクチグセ)。数学のセンス、英語のレベルに関しては、僕よりもすごい学生はたくさんいただろう、ただ、これほど緻密なプランを立てられた学生はほかにいないと思う。

 

ほかにも僕の緻密さを表す例を挙げるとすれば、大学受験予備校でのアルバイトがあるだろうか。僕はその予備校で2年間スタッフとして勤務をし、2年目はスタッフリーダーとして校舎全体の運営を任されていた。その際に僕が徹底してやったことは、マニュアルづくり。生徒面談の流れ、通常業務や模試の運営、保護者への電話のかけかたなど、あるゆる部分に型をつくっていった。それまでこの校舎では、こうしたマニュアルが無くともある程度運営が回っていたのだけれど、何の基準も無くただただ各スタッフの判断で運営が行われるから、しっかりしたスタッフだとうまくいくし、逆にてきとうなスタッフだとうまくいかない。そして、僕の経験上、学生で物事をしっかりやってくれる人は、本当にわずか。だから僕は、これまでざっくり「生徒面談は30分、これとこれを伝えてください」とやっていたところから、「最初の5分でこれを伝え、次の7分でこれを、余った時間でこの話を」といった風により細かい基準を設けて、運営の最低ラインの底上げを図った。むしろこれは各スタッフにとっても良いことで、おかげで面談の計画を立てる労力が減り、一つ一つの話をわかりやすく伝えることに集中できる。結果として、最低ラインが上がると同時に、全体的な運営の質も上がっていった。

 

実はこの緻密さは、いま現在も強く生かされている。現在私は、日露学生会議という、27年の歴史を持つ日本とロシアの国際交流団体の代表を、今年の5月から務めている。実を言えば、この団体に加入したのは今年の2月。たったの3ヶ月で、代表という大役を任されてしまっている。別に最初から代表をやりたかったわけではないのだが、団体の運営をいちメンバーとして眺めていてあまりにももったいないと思ったので、自ら手を上げて代表をやらせてもらっている。

この団体の目的は、毎年夏に行われる本会議で、ロシア人学生と一同に会して政治や経済について議論すること。普段は、その本会議に向けて、週一回の定例会を開催、この場でロシアに関する勉強会や、有識者を呼んで話を聞くなどして、日々ロシアへの知見を深めている。この団体のもったいないところは、運営のお粗末さ。メンバーはみなロシアに対する知見も深く、また顧問や後援団体、OB、OGの方々も素晴らしい人々が多い。ただ一点、運営がまともに行われていない。定例会では、ただ担当者が好き放題自分の好きなテーマについ絵発表し、それで終了。8月の本会議が迫るなか計画もなく前に進む。こういった放漫なこれだけリソースがありながら、まずい運営のせいで良い活動ができていないこの団体を、とにかく変えたかった。そうして僕は、代表をやらせてくれと手を挙げて、運営を任されることとなった。

さすがに団体運営の基盤をつくりながら、新規代表ということで関係者の方の挨拶に回り、一方で新年度体制のためのリクルーティングを行うという活動は非常に苦しかったのだが、それでもいま、希望をもって着実に前へ進んでいる。

定例会では事前に必ず内容とタイムスケジュールを決め、出席を取り、当日は議事録をとって記録している。8月の本会議に向けてきちんと逆算された計画を建て、それに沿って活動を進めている。リクルーティングでは、意識の高い学生21人を集めることができた。まだまだ苦しい運営は続くものの、僕の緻密さを生かして、徐々に徐々に基礎を固めていっている。

 

□自分の価値を認めてもらいたい

人から認めてもらう時が、いちばん力が出る。

投資銀行ではクライアントの顔が見える位置で働ける。しかも、彼らの要求水準はとても高い。

 

・東進のグループ面談

・改革プロジェクトの時、社員に。